銀行は3つのものを買うところ

「銀行は3つのものを買うところ」

2022年08月04日公開分 森田語録 銀行は3つのモノを買うところ!
【闘う商売人税理士森田茂伸のもりもりわかる税の話(NBCラジオ)】2022年08月04日公開分

財産としての借金をどのように活用するか。

銀行というのは「お金を預ける場所」ではなく、「お金を借りて3つのものを手に入れる場所」であるという話をさせていただきます。以前「借金は財産と考えるべきだ」というお話をしましたが、今回はどのようにそれを活用するかについてです。
一般的には設備投資などでお金を借りることが多いですが、銀行の担当者が「お金、必要ありませんか?」と声をかけてくることもあります。その時、多くの人は「今は使い道がないので」と断ってしまいがちです。
しかし、私たち関西人はこれを「金融機関に貸しを作るチャンス」だと捉えます。使い道がなくても、「あんたの顔立てて、よかったら借りたろか」と言って、借りるのです。これは単なる借金ではなく、3つの価値あるものを買うチャンスでもあるのです。
たとえば、500万円を借りて5年返済(60回分割)すると、月々約10万円の返済になります。最初のうちは、借りたお金の中から返済する必要があります。しかし、そのまま返済を続けると金利分だけ損をします。
ここで踏ん張って利益を出し、少しでも儲かったら、例えば4万円の利益が出たなら、6万円を返済する(6万円は借りたお金から、4万円は利益から返す)。そしてやがて、月々10万円の利益が出るようになれば、借りたお金に手をつけずに返済できるようになります。
すべての返済が完了する頃には、手元に50万円や100万円が残ることがあります。このお金は、誰のものかというと、自分自身のものです。つまり、借金をすることで「自分のお金を買った」ことになるのです。これが1つ目の「買えたもの」です。
次に、借金を完済すると、再び「借りませんか?」と銀行から声がかかります。これはすなわち、「信用を買えた」ということです。返済を通して銀行に信用を売り、自らは信用を得たのです。これが2つ目。
そして3つ目は、残ったお金を手元に置いておけば、ビジネスのチャンスが突然やってきた時にすぐ対応できます。つまり、ビジネスチャンスを「買う」ことができるのです。

「お金」「信用」「チャンス」の3つを手に入れビジネスを成功に導く

つまり、借金をすることで「お金」「信用」「チャンス」の3つを買うことができます。これらは借金なしでは得られません。そもそも商売というのはハイリスク・ハイリターン。借金をしてスケールメリットを得て、勇気を持って商売を進めなければ生き残れません。
よく「他人のふんどしで相撲を取る」と言いますが、借金を活用することで、自分では到底得られないような成功をつかむ可能性があるのです。逆に、借金をしないことは成功のチャンスを放棄しているようなものです。
ですから、ぜひ銀行を活用し、「お金」「信用」「ビジネスチャンス」の3つを手に入れてください。借りては返す、その繰り返しで信用と資産を築き、ビジネスで成功しましょう

神戸・西宮・芦屋の税理士事務所

Posted by harukayokoyama